《五年》(二十七)日本人はLineメッセージに積極的に返信しないのか?

(二十七)日本人はLineメッセージに積極的に返信しないのか?

日本に来て初めてLineの存在を知り、高松での1年半はほとんど使っていなかったので、Lineの友達があまりいなかった。当時使っていた携帯電話がガラケーだったこと、仕事中に使う機会がなかったこと、帰宅してからタブレットしか使えなかったことなどが挙げられる。

その後、神戸に行ってからLineを本格的に使用するようになった。これに対応する中国のアプリはWeChatであるが、WeChatはLineよりも機能は多いが、ほぼ同じである。

両者の違いが最も大きいのは、チャットのパターンだろう。「チャットモード」という言葉は難しく聞こえるが、より簡明な表現で言えば、「相手からの返信の速さ」ということだ。

大阪に来てLineの友達が増えてきて、さらにコロナの関係で友人と会う機会が減り、メッセージを送る機会が増えてきたことで、少しずつ気づいた現象だ。もちろん、ビッグデータから調査したわけではない。サンプルが小さすぎて、全体を推測することができないので、偏りがあるかもしれない。しかし、結局私が書いているのは科学的な内容ではなく、すべて私の生活の中での観察に基づいているので、自分が書いた現象が正しいと100%肯定することはない。

WeChatの友達はほとんどが中国の友達で、中国人とのチャットは普通すぐに返事が返って来る。相手が本当に忙しいか、相手が見落としていない限り、普通は即時に返事をする。遅い場合はせいぜい30分か数時間以内に返事する。いくら遅くても、その日寝る前や翌日までには返事がある。

Lineの多くの日本人の友人は、相手にメッセージを送った後、一両日後、或いは数日後に返事をしてくることがよくある。このようなことは少数ではなく、多くの人に見られる現象であり、非常に面白く、考える価値のある現象だと思う。

何人かの日本人の友人に、友人から送られてきたLineのメッセージになぜすぐに返事をしないのか聞いたことがある。その時点ではどう答えたらいいのか分からず、考える過程が必要だという回答があった。返事をすると、相手から更に返事が返ってくるのが怖いと答える人もいたが、これでは時間だけでなくエネルギーも必要である。忙しいので、夜や翌日に返事をしようと思っても、返事を忘れてしまうことが多いという回答もあった。

LineとWeChatのメッセージの大きな違いは、Lineのメッセージには既読機能があるのに対し、WeChatにはないという点だ。Lineのメッセージが送られた後、もし一週間とすれば、半月も未読状態だったら、相手に何が起こったか分からないと心配になる。自分の時間を邪魔されたくない多くの日本人の性格を考えると、相手の状態がどうなっているのかと心配したり、相手にまたメッセージを送ろうかと悩んだり、「しつこい人」と思われたりするのではないかと躊躇したりして、メッセージを送るのに心理的な苦労をしている。

個人的には、アドレス帳のすべての人にメッセージを送るわけではない。相手を友達にしてLineのメッセージを送っているので、無視されているという感覚は実は良くない。友達のメッセージをわざと返さず、数日間待たせるのは、最低ではないが、決してクールでもない。

多くの日本人は孤独を感じると言っているが、友人からのLineメッセージに自分から積極的に返信することから始めることで、孤独感が大幅に改善されるのではないかと思う。

人と絆を築くことは時に悩みをもたらし、時に温かさをもたらす。傷つくことを恐れて絆を回避しようとすると、一生、たくさんの素敵な瞬間やたくさんの幸せなことを見逃してしまうことになるはずだ。

迅速にメッセージに返信するのが好きではない人は、少しずつでも早めにLineメッセージに返信しても、損にはならないと思う。Lineだけでなく、WeChat、WhatAPP、Kakaoなど様々なコミュニケーションツールのメッセージも含まれている。しかし、誰にでも自分の習慣を維持する権利があることは言うまでもない。

ある民族の全体的な経験や価値体系に基づいて、自分が考えていたものとはまったく異なる考え方で行動するようになったときには、その民族の習慣や価値が何であるかを知る機会が与えられなければならない。ある行動指針が必ずしも悪いものではなく、自分が知っているものではないことがわかるかもしれない。

もちろん、もし友人たちが私のメッセージのみに返事をしなかったならば、それは私個人の問題かもしれない。これからも、自分的には更にチャットの技術を改善していきたい。

或いは、ある友人はわざと私のメッセージに返信しないで、私の興味をかき立てて、私に相手に対してずっと期待を持たせて、それによって更に多くの感情上の依存を発生させる。或いは、ある友人たちは、その時点でメッセージに返信する動機になり得る情緒的価値を私が彼らに与えることができないと感じて、怠惰に無視することを選択しているのかもしれない。もちろん、この2つのケースではない方がいい。